マッサージルームを設置することにより視覚障害者の雇用が実現した事例
1. 課題 「人事・給与・福利厚生」「総務・経理・営業支援・情報システム」「教育研修・eラーニング」等のアウトソーシングサービスを提供することを事業としてきた当社は、事業拡大を目指し、これまでにも採用活動を行って来たが、即戦力となる社員の募集に力を注いで来たため、障害者の雇用は実現していなかった。お客様ごとにサービス内容が異なり多様化している現状もあり、業務ラインへの障害者登用が懸念されたため、当初は積極的な活動が出来ず、どのようにして法定雇用率達成に向けて取り組むべきか、大きな悩みであった。その結果、一つの手段として社内福利厚生の一環としてのマッサージルームを設置することになり、ヘルスキーパー(視覚障害者)を採用することに至った。 2. 課題解決の工夫 視覚障害者の雇入に際し、当社が入居しているビル管理会社の協力を得て、ビル内の廊下に目印となる点字タイルの設置、行動範囲の目印が必要なものへ点字テプラを購入し、点字表示を行い会社内の行動がスムーズになるようにした。マッサージルームには操作が簡単な足のペダルでベッドの昇降が出来たり、機器操作による怪我の発生が起こらない器具を揃える事により、最初からスムーズに業務を開始できるように配慮した。それ以外の部分では、カルテ作成やマッサージルーム予約等でパソコンを使用する為、音声ソフトを利用する事により、社内文書を閲覧する事が可能となり、情報収集が可能となった。電子化されていない情報については口答説明や、主要部分について点字テプラにて点字にすることにより、本人への情報開示ならびに共有に努めた。また、会議等でパソコンから離れる際には、メモを取ることが出来ないので、「メモを取る機器(ブレイルメモ)」を導入し、記録をとれるようにしている。 3. 取り組みの効果マッサージルームの利用者がいない時間は、大半をパソコン利用をしている為、音声ソフトは大変有効であると感じている。点字テプラについては、社員が会社に慣れてしまうと、必ずしも必要とは感じないが、電子化された文章が氾濫しているとは言え、本当に重要な情報は、紙媒体となっているため点字テプラがあることによって、障害者に安心感を与えている。 また、「メモを取る機器」については、本人私物のものもあるが、業務上社員の個人情報を扱う仕事でもあるので、公私を分けることにより責任感の向上につながっている。 4. 活用した助成金マッサージルーム設置に当たっては、第1種作業施設設置等助成金を活用した。上記の取り組みに係わる所要費用は、1,622千円で、助成金受給額は、675千円であった。 ヘルスキーパーへの住宅手当の支給には、重度障害者通勤対策助成金を活用した。 ![]() パソコン周辺機器として、点字メモをとれる機械(ブレイルメモ)と音声ソフトを聴く為のヘッドホン
![]() ビル会社の協力の元、ビル入口の段差を知らせる為の点字タイルの設置(転倒防止の為)
![]() 階段ホールとエレベーターホールの境界に点字ブロックを設置。(館内の目印として利用)
![]() マッサージルーム
協力事業所:NOC日本アウトソーシング株式会社
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