株式会社富士通アドバンストソリューションズ
1. 雇用率1.8%を達成株式会社富士通アドバンストソリューションズは、富士通グループの一翼を担うソフト開発会社。横浜市にある本社のほか全国に8つの事業所を持ち、従業員は約1,500人、そのうち9割近くがコンピュータシステムを設計開発するシステムエンジニア(SE)というIT企業である。 (1)障害者雇用の経緯障害者の雇用を開始したのは1993年。80年代にそれぞれ顧客業界別に設立された富士通グループのシステム会社が合併し、会社の規模が大きくなる課程で従業員数が1,000人を超え、障害者雇用の必然性を意識し始めたからだったという。 「ハローワークが主催する合同説明会で、聴覚障害の方を一人採用したのが最初と聞いています。大学の工学部出身で基礎知識があったことから、入社してすぐにSEとして配属したのですが、現場では技術云々の前にコミュニケーションの取り方にとまどってしまったようで…」と人事部の平林麻里子さんは語る。 厳しい納期に迫られながら顧客の要望を具体的なカタチに仕上げていかなければならないSEの現場は繁忙だ。余裕のあるときなら筆談を交えることもできるが、スケジュールが立て込んでくると、そうも言っていられない。開発チームへの聴覚障害者の配属は、仕事内容への理解や組織への順応の面で課題があったという。 「聴覚障害者に対してどうコミュニケーションを取ればいいのか、現場にノウハウがないまま配属してしまったのが原因でした」 このときの経験を教訓とし、以来、富士通アドバンストソリューションズでは、障害者をSEとして配属する際には、社内ネットワークの管理やホームページの開発などの社内業務を担当してもらい、かつ周囲がフォローしやすい体制で育成することに努めている。 (2)彼らの仕事を『開拓』しながら、雇用を継続当初、あまり積極的とはいえなかった障害者雇用に対し、「これではいけない」と本格雇用の方針が打ち出されたのは2000年。さらに大きな合併があり、「富士通アドバンストソリューションズ」として動き始めてからだ。 「それまでは『いい人がいたら』といった感じで2~3年に一人採用するぐらいでしたが、それだけでは法定雇用率は達成できません。2000年の段階で障害を有する従業員は10人いましたが、さらに雇用していくために、彼らに適した仕事を『開拓』することを考えました。今ある枠に当てはめるだけでなく、SE以外の新しい職種の展開も始めたのです」と平林さん。 事務職として働く肢体不自由者を少しずつ採用したほか、2004年には、従業員の健康管理のためのマッサージを施術するヘルスキーパーを採用し、社内リラクゼーションルームを開設。徐々に社内に浸透して一人では対応できないほどの人気となったため、2008年にはもう一人の採用を実現し、拡充を図っている。 現在、障害を有する従業員数は17人。2008年で1.8%の法定雇用率を達成したが、今後も毎年2人程度のペースで採用を続けていく方針だ。 ![]() リラクゼーションルーム
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