障害者助成金活用事例  No.51
ヘルスキーパーの導入により、視覚障害者の新たな職域を創出した事例


1. 課題

   当社は、法人向けのネットワークの提案、設計、構築を通じて、情報化社会における基盤作りを担っている。上場を機に、障害者雇用を積極的に進めてきたが、事務職以外の新たな職域の創出ができずにいたところ、ハローワークからヘルスキーパーという職種で採用を検討することの提案を受けた。併せて、その育成および輩出を行なっているY市立盲特別支援学校を紹介してもらうことになった。そこで、ヘルスキーパーの役割や業務内容を聞くにつれ、職域の創出はもちろん、施術による従業員への福利厚生という観点で魅力を感じ、導入を決意した。その時に紹介を受けたのがAさん(視覚障害2級)であった。初めての取り組みであったため、ヘルスキーパーという職種に対する社内の理解や導入までの準備、実際の運用まで、どのように行なえばスムーズにできるのかが課題であった。

2. 課題解決の工夫・取り組み

   社内への理解については、いきなり導入するのではなく、インターンシップを実施して施術の効果を従業員に実感してもらうところから段階的に始めた。また、導入までの準備に当たっては、Y市立盲特別支援学校からヘルスサポートルームに必要な間取りや器具、他社の導入事例などの情報を詳細に提供してもらうことにより、スムーズに開設を迎えることができた。
   Aさんの職場環境の整備としては、それらの情報をもとに、日々の事務作業、利用者のカルテ管理など紙ベースで行うデスクワークも多いことから拡大読書器の導入とともに、施術の受付、他の従業員とのコミュニケーションツールであるメール、社内掲示等の確認がスムーズに行えるよう、画面の文字情報を音声に変換するための読み上げソフトを導入するなど、作業の効率化、スムーズなコミュニケーションが確保できる環境を整えた。

3. 取り組みの効果

   Aさんは現在ヘルスキーパーとして、従業員の疲労回復を目的としたマッサージサービスの施術を行なっている。マッサージの予約は社内システムを使用しているので、拡大読書器と読み上げソフトの活用頻度は非常に高い。また、上司と目標管理設定についての相談や、施術時の従業員とのコミュニケーション手段として必要不可欠な機器となっている。ヘルスサポートルームの利用率は、スタート以来約70%の利用率(利用枠に対して)となり、また、機器の導入により安全で効果の高い施術が可能となったことにより、利用した従業員の声からも、疲労回復に効果を発揮しているとの常に高い評価を得ている。

4. 活用した助成金

   ヘルスサポートルームの設置、拡大読書器と読み上げソフト導入に当たっては、第1種作業施設設置等助成金を活用した。上記の取り組みに係る所要費用は、686千円で、助成金受給額は、457千円であった。

ヘルスサポートルーム
ヘルスサポートルーム
マッサージサービス風景
マッサージサービス風景


協力事業所:ネットワンズシステムズ株式会社
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