社会福祉法人池田博愛会

4. 取り組みの内容

(1)職場適応訓練の活用

特別支援学校を卒業した方を対象に、職場適応訓練を活用している。この制度を活用することにより、指導員の支援を受けながら、卒業後の雇用に向けて、焦ることなく細かい指導を受けることができている。この期間で、勤務上の課題点や作業環境に適応できているかなどを明確にし、対応の方向付けを行うとともに、本人の仕事に対する不安を解消し、現場スタッフとうちとけるよう働きかけている。

(2)職員配置と教育訓練

障害を持たれている方が従事している業務を、職員とペアで実施している。作業を細分化し、一つ一つ細かく段階的に職員が指導を行っている。このことにより、確実に一つ一つ業務がこなせるようになり、次の段階の業務も覚えやすくなっている。

また、教育訓練で職員月報を活用し、OJTにより指導者との毎日の意思疎通を図っている。

職員月報
職員月報

毎月目標を決め、毎日目標に対して取り組みが出来たかを自分で評価している。

また、指導者が毎日確認することにより、本人の悩みや、出来ていないことの早期発見に役立てている。

(3)ホームとの連携

全ての方がホームを利用されている。本人が居住するホームから事業所まで、徒歩5分程度であり、生活面も含めてトラブルや課題が生じた時は、障害者就業・生活支援センター「箸蔵山荘」と連携し、問題解決に当たっている。

また、ホーム職員と事業所が連携することにより、毎日の体調管理や勤務の調整、本人の悩みを早期に解決することができ、仕事の継続性や仕事に対する意識の向上を図っている。本人たちも相談者が増えることにより情緒の安定が図れている。

もみじホーム
もみじホーム
すももホーム
すももホーム


(4)事例紹介

【事例紹介1】

清掃業務をしているAさんの事例について。

実習から箸蔵山荘にて訓練をする。最初から一日の仕事をするのではなく、勤務時間や勤務形態を段階的に増やすように支援している。作業に関しても、一人で行うのではなく清掃職員とペアで作業することにより、一つ一つの作業手順が詳しく説明でき、作業の習得と安定を図ることができた。このことにより、最初の段階では何をするのでも不安が多く、決まった時間に出勤することができていなかったが、現在では施設の勤務表に従い5時間の勤務をこなしている。

生活面では、まだまだ不安定なところが多く、ホーム職員や障害者就業・生活支援センターと連携を取り、安定して仕事に通えるように生活面から支援している。

【事例紹介2】

厨房補助業務として、食材の仕分け下処理補助をしているBさんの事例について。

Bさんは、他事業所で介護補助や製造業に勤務されていた経験があるが、意思疎通が不十分であることや、会社に不満があり退職されている。母親より障害者就業・生活支援センター「箸蔵山荘」に就業相談があり、同法人の箸蔵山荘と連携を図り、実習を開始する。実習中の課題として、意思疎通が難しいことや、作業を覚えていないことなどが揚げられたが、まじめに仕事に取り組む姿勢が評価され雇用される。このときに、生活面と就業面の一体的な支援を行うためにホームへの入居も同時に勧める。

また、雇用後は雇用定着を図るため、作業の指導責任者を任命し、指導内容を決め引き続き支援を実施している。

指導・援助内容

① 挨拶についての指導

② 仕分け作業についての指導

③ 下処理についての指導

④ 数量確認、点検の仕方についての指導

【事例紹介3】

洗濯業務や介助員補助を行っているCさんの事例について

Cさんの課題として、時間に対しての対応が難しく、マイペースで作業は出来るのだが、急ぐことが出来ず、洗濯物が多いときなどは動きが止まってしまう状態であった。

そのため、通常は一人で行う業務を2名で実施する体制を作り、業務を分担化することにより、時間や量に対しての対応を図った。このことにより、洗濯物の量を見て動きが止まることはなくなり、安定して業務に取り組むことが出来た。

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