ハウス美装工業株式会社

2. 取り組み事例

a. 障害者雇用への取り組み

・ 障害者を初めて雇用した当初は数十年前にさかのぼり、まだまだ障害者に対する理解が進んでいない社会情勢であった。しかし、障害を克服しつつ、十分に活躍できる場もあるのではないかとの思いから、最初は身体障害者を雇用した。

・ その後、障害があってもその特性を考慮すれば業務においても十分活躍していくことができるという理解が社内でも広まり、徐々に知的障害者も雇用してきている状況である。

・ 社長の障害者雇用に対する考えは、各現場まで浸透するよう、現場責任者等に意思を伝えている。また、採用面接時にも面接官はその意思を念頭に置いて面接を実施しており、就職希望者にも伝わるよう配慮している。そのため、各現場は場所も離れてはいるが、障害者雇用に対し同じ気持ちで取り組むことができている。

b. 職場配置と教育指導

・ 業務の性質上、顧客先のビル等へ直接出勤し、その現場で清掃作業等を行った後、その場から帰宅するというスタイルをとっている。そのため、当初、配置する現場を決定する際には、自分自身で通勤可能であるかどうかを配慮する必要がある。

・ また、顧客先の理解も非常に重要である。事前にビルのオーナー等に理解を求めるのは当然として、顧客先の従業員にも理解してもらう必要がある。

・ 他社ビルであるため、そのビルへの来客者への配慮も必要となる。清掃作業をきちんとこなすだけでなく、来客者、顧客先従業員等への礼節についても現場ごとに監督者が責任をもって指導する体制をとっている。

・ ハンディキャップを背負っていることを理由として、職域を限定するようなことはせず、活躍できる現場を提供できるように努力している。

・ 教育には時間がかかるが、それを理解した上で、時間がかかってもきちんと業務内容を理解できるよう現場において指導を行っている。健常者・障害者に関係なく、みな「ゼロ」からのスタートであることを理解し、現場でもミーティングを行うなど、現場責任者が教育訓練を行っている。

・ 障害者にも障害を理由に甘えることは許さず、社会の一員として、また社会的自立を目指して業務に取り組むよう、教育指導を行っている。

・ 原則として作業において危険な箇所等はないが、普段の清掃業務においても安全管理に十分配慮し、不慮の事故や怪我などがないように気をつけている。

・ 養護学校の卒業生を採用しているケースもある。そのため、養護学校の先生が採用当初1~2週間程度は時間を見つけては様子を見に来ており、現場での指導なども行っている。

c. 職場内での人間関係

・ 清掃作業は数人からのチーム作業で行っている。現場責任者を筆頭に、健常者・障害者が混ざったチーム編成となっているが、和気藹々とした雰囲気作りを心がけ、皆が前向きに仕事に取り組むことができるよう、現場責任者を中心にムードメイクに努めている。

・ 現場には女性スタッフも多く、和やかな雰囲気で作業が進められている。また、女性スタッフは母親的目線で障害者の活躍を見守ってくれており、障害者社員も安心して仕事に取り組むことができている。

・ 各現場が離れているため、普段は他の現場の人同士が顔を合わせることはない。しかし、同じ職場で志を一に働くもの同士の連帯感を高めるためにも、新年会などを企画して、社員同士が顔を合わせる機会を設けるようにしている。

・ 社長自身も時間を見つけて出来るだけ現場に出向くようにしている。社長の激励を大変喜ぶ障害者の社員もおり、コミュニケーションの円滑化に一役買っている。

d. 健康面への配慮

・ 障害者に対しては、健常者と同様な健康診断を受診させ、日常より体調などには注意している。

・ 障害の有無を問わず、個人個人の体調に十分注意を払い、不慮の事故や病気等にかかることなどないよう配慮している。

・ なお、健康診断は各現場近くの病院を指定し、普段の通勤の範疇で受診できるように配慮している。

e. 家庭との連携

・ 障害者に対しては、家族が甘やかしてしまっている場合には、家庭とも連絡を密に取り、障害を理由に甘やかすことのないように配慮してもらっている。

・ 事業所側でも生活相談員の講習を受講している従業員がおり、家庭側から出される心配や懸念事項等に対して適切なアドバイスが出来るようにしている。

・ 日常生活におけるしつけや健康管理は家族に責任もって行ってもらうよう依頼しているほか、事業所としてもフォローするようにしている。

エントランスホールの清掃 従業員および来客の方々を気持ちよくお迎えできるよう心配りをしている
エントランスホールの清掃
従業員および来客の方々を気持ちよくお迎えできるよう心配りをしている
洗剤を吸引して除去 丁寧に吸引しないと汚れが残るため、慎重に作業する
洗剤を吸引して除去
丁寧に吸引しないと汚れが残るため、慎重に作業する

現場では皆が協力して清掃作業を行っている
現場では皆が協力して清掃作業を行っている
洗浄作業では床が滑りやすいため、靴の上からカバーをかける 安全管理も怠らない
洗浄作業では床が滑りやすいため、靴の上からカバーをかける
安全管理も怠らない


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