障害者助成金活用事例  No.92
営業職からデスクワーク職を新設し雇用の継続を図る


1. 課題

当社は、秋田県南の横手市に本社があり、観光・路線バスの事業を営む秋田県三大バス会社のひとつである。県内各地に営業所があり、対象者は本荘営業所の所長として営業を担当していた。

営業活動は、各企業や事業所等を訪問し、旅行企画のセールスや旅行相談等の業務を行っていた。 そうした中、平成18年11月に脳梗塞を発症し、左上下肢に麻痺が残り、長期入院しその後リハビリに努めてきた。当初、復帰は難しい状況だったが、本人の懸命なリハビリの結果、機能も回復に向かい、定年にはまだ間があり、就業意欲も十分なことから、会社としても本人の将来を考慮して職場復帰の方向で検討して行くこととなった。

2. 課題解決の工夫・取り組み

職場復帰に際しては、解決していかなければならない課題が多々あった。復帰前の職務である営業職への復帰は困難なことから社内で検討し、また、本人の意向も確認しながら、デスクワークを主体とした業務への復帰を図ることとした。業務内容についても検討を重ねながら、協定施設(宿泊・食事等)との電話による渉外活動及び協定料、請求書の作成、入出金の管理、見積書・旅行企画書・提案書の作成等という、ある程度復職前の営業職の経験も生かせるような業務内容となるように配慮しながら計画を立てていった。それと並行しながら、助成金の申請についても秋田高齢・障害者雇用支援センターに相談し話を進めていった。職場復帰のため新設したデスクワーク職については、パソコンを使用しての業務であることから、パソコンをはじめ、業務用のデスク等一式を新規購入することとした。

また、パソコンでの業務が主体となるため、職場復帰前にはパソコン講習会に参加するなど職場復帰に向けて十分な準備を行った。

3. 取り組みの効果

職場復帰に向けての事前準備が十分なこともあり、スムーズな復帰となった。パソコンの使用についても、自由の利く右手での操作が主となるが、左手を机上に置いておけば、シフトキー等の操作は可能である。また、パソコン講習会に参加していた関係もあり、パソコン操作についても違和感なく使用できている。業務についても、過度な負担がかかる場合は、他の職員を割り当てて負担の軽減を図っている。月に一度は、有給休暇を活用して通院治療・リハビリ治療を行っている。

職場復帰前の事前準備や復帰後の負担軽減、リハビリ通院を適切に行ってきたこともあり、問題なく職場復帰後の職務に従事され、職務を全うされている。

このようなことは、会社の担当者はもちろんであるが、会社としての全体的な取組があったからこそと感慨を深くしている。

4. 活用した助成金

職場復帰に際しては、重度中途障害者等職場適応助成金を活用した。助成金受給額は3年間で1,080千円であった。

事業所外観
事業所外観
作業風景
作業風景


協力事業所:羽後交通株式会社
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