障害者助成金活用事例  No.110

適応障害の中途障害者を配置転換し、職場定着を図っている事例


1. 課題

当該中途障害者の携わっていた業務は、専門的知識が必要であり、社内、社外双方との折衝や調整等が多く、また、勤務開始時間が午前6時、午前9時、午後1時からのシフトを3~4日ごとの交代で勤務しなければならない業務であった。

症状として、不安やストレスを訴えたり、休業することが生じるようになり、平成21年11月に「適応障害」のため自宅療養と通院加療が必要と診断され、会社を休業、翌年3月から欠勤の扱いとなった。

その後、復帰するにあたって本人の働きたい意思をどう適えていくかが課題となった。



2. 課題解決の工夫・取り組み

本人の希望もあり鹿児島障害者職業センターに相談をし、平成22年9月に同センターにより職業リハビリテーション計画および同10月には事業主支援計画が策定され、以降、職場復帰に向けて、およそ2ヶ月のリワーク支援が実施された。

そして、平成22年12月に職場復帰となった。

復帰にあたり、療養前の業務に戻ることは発病の原因となった可能性が考えられること、また交代制勤務のため通院による必要な休暇の取得等には他の勤務者との調整が必要であることなどを考慮し、療養前の業務から退かせ、本人がこれまで携わってきた業務の経験を活かし、かつ折衝や調整等が比較的少ない業務を検証して、現在の担当業務へ配置転換を行う措置を実施した。

配置転換に当たって、当該中途障害者の携わっていた業務への欠員補充を行い、補充者への専門教育を実施。

本人の職場適応を促進するため、職場適応措置担当者として配置先と総務部署の管理職を任命し、サポートすることとした。具体的には、相談支援体制を構築することで本人の体調や業務に対する負荷の確認とそれを受けての業務バランスの調整を図るなどの対応を行った。

また、管理職以外による社内のサポート体制も整えるため、総務部担当者が平成22年度実施の障害者職業生活相談員資格認定講習を受講し修了した。



3. 取り組みの効果

鹿児島障害者職業センターにおけるリワーク支援に通所し、軽作業をはじめとするプログラムをこなしていくことで、生活リズムが改善し、体力が戻り、物事に集中して取り組むことに自信がもてるようになった。また、読書や講習(認知療法的とらえ方や考え方、コミュニケーション、ストレス対処法、精神疾患、働くこと等について)で自分自身と関係づけつつ、学んだり、グループミーティングで仲間との共感・仲間からの学びを進めることができ、これらを通して自分自身の振り返り、そして、同じ状況になったとしても不調に陥ることを繰り返さないためのこれからの対処法について理解を深めていくことができた。

復帰後の担当業務は、これまで携わってきた業務の経験を活かせ、かつ折衝や調整等が比較的少ないことや、交代制勤務でない通常の日勤時間帯勤務への変更により容易に通院なども可能となったり、必要なときには毎週1回来社する嘱託医による健康管理のサポートを受けられる体制をとっており、障害については悪化することなく職場に定着することができた。

その後、60歳の定年を迎えたが、本人も継続し勤務することを希望し、短時間勤務への切り替えを行ったが、引き続き職場で活躍いただいている。



4. 活用した助成金

重度中途障害者等職場適応助成金を活用し、毎月30,000円、短時間勤務への切り替え後は毎月20,000円を受給している。


事業所内風景1
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