株式会社九州フジパン

2. 障害者雇用の現状と従事業務

(1)障害者雇用の現状

今回は、福岡工場管理部の高橋秀記次長にお話を伺った。

当社では、現在17名の障害者を雇用している。身体障害者、療育、精神障害者保健福祉の各手帳を有する障害のある従業員は、知的障害者が約6割と最も多く、次いで肢体不自由者、内部障害者、精神障害者保健福祉手帳を有する発達障害者の順となっている。肢体不自由のある方は、障害認定後も変わらず働き続けている。また、障害のある従業員の年齢層は、特別支援学校を卒業したばかりの者から60代までと幅広い。勤続年数が30年以上の方もおり、障害特性や個人の能力に応じた作業に従事している。

採用時の面談で重視することは、挨拶ができるかどうかである。工場内の誰もが障害者であることを認知しているわけではないので、廊下ですれ違った時、更衣室に入る時など、最低限挨拶ができることで工場内での人間関係を円滑にすることができる。

また、面接時に障害特性や配慮が必要な事柄について確認することで、個人の性格や能力と作業の適正性を判断している。最近では特別支援学校を卒業した新卒者を雇用する機会もあり、特別支援学校との情報共有にも努めている。

当社では、現在聴覚障害・視覚障害・下肢障害のある方の雇用を行っていない。工場内での作業ということもあり、段差がある、通路が狭い、危険な箇所がある等、安全面の配慮が十分にできる環境でないためだ。ハード面のバリアフリー化は、当社だけでなく、多くの企業で抱える問題であろう。


(2)障害者の従事業務

現在雇用している障害者は、すべて製造過程におけるライン作業およびその周辺業務に従事している。ラインごとに責任者がおり、主に係長が指導管理を行う。始業や終業はラインごとにシフトが決められ、従業員メンバーは固定である。そのため、一度ラインが決定すると基本的には同じ従業員と同じ業務に毎日従事することになる。

当社では、流れ作業のほとんどを機械が担っており、従業員は機械ができない作業を行う。基本的な製造ラインの流れは、(ア)こねる、(イ)かたちにする、(ウ)焼く、(エ)つつむ(包装する)であり、こね終わった生地を寝かせ、発酵させたものをかたちにする際に、かたちを整えたり、ケーキカップ等にパン生地を入れたりする工程を従業員が手作業で行っている。また、検品や個別包装された商品をケースに入れたり、カートに積んだりすることも従業員の業務となっている。ライン作業ということもあり、ひとつひとつの作業工程がもともと細分化・構造化されているため、知的障害者であっても作業内容を理解しやすく、継続することが可能な環境となっている。


独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 アンケート入力画面へ
障害者雇用事例リファレンスサービス