株式会社九州フジパン

4. 今後の課題と展望

当社では、3か所すべての工場で障害者を雇用している。しかし、工場によっては雇用している障害者数に格差がある。今後は、当社全体として法定雇用率を達成するだけでなく、各工場においても法定雇用率を達成できるように努力を続けていきたいと高橋次長は話す。さらに、平成30(2018)年度より法定雇用率の算定基礎に精神障害者が含まれることが決定しており、同雇用率が今後さらに上昇する方向であるため、引き続き障害者を積極的に雇用していく方針である。

しかし、現在の課題として、ここ数年、求人を出しても応募者が少なく、増員したいが増員できない状況となっている。今後も、ハローワークを通じて障害者職業センターなどと連携を図りながら、働く意欲のある障害者を積極的に雇用していきたいと話す。

取材中、高橋次長は「特別な取組は何もしていません」と何度もおっしゃっていた。今回取材して感じたことは、障害者雇用について意識的に何か対策を講じたというより、当社の業務の在り方と障害特性による必要な配慮の部分がマッチングした結果、ごく自然に行っている日常業務が障害のある従業員にも適していたということである。さらに、障害のある従業員に対し、障害をもつ個人ではなく、個人の特性のひとつに障害があるという捉え方が自然に周囲の従業員に備わっていた結果ではないだろうか。

障害者も、働く意欲があり、働くことが可能な状態の者であれば、十分に職業人として能力を発揮することができるし、雇用主としても彼らの能力を十分に評価しているとのこと。有能な人材としてこれからも障害者を積極的に雇用していくことが大手企業の社会貢献のひとつの形であると同時に、雇用主にとってのメリットも十分にあるということを今回の取材を通して感じることができた。

執筆者: 九州産業大学  助手  新海  朋子
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 アンケート入力画面へ
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