日通・パナソニックロジスティクス株式会社  九州支店鳥栖センター

4. ポイント、今後の展望

(1)ポイント

初めての障害者雇用であるにもかかわらず、一度に4名という複数の雇用について、いくつもの障害者雇用に関わってきた支援機関の中ですら、「一人の障害者雇用でも何かあれば大変である。ましてや初めての雇用であればなおのこと、一度に4人の雇用ではなく段階を踏んだほうがいいのではないか」と不安の声もあがっていた。しかし、人事担当者は、「当時、障害についてほとんど知識が無かったため、先入観が無い状態だったことがかえってよかった。今ではこの4人であったからこそ、フォローし合って今まで定着を図れていると思うし、逆に一人だったら定着は厳しかったかもしれない」と振り返る。

受け入れまでに、責任者クラスをはじめ、リーダークラス、実際に共に働く現場のパート職員にまで対象に行った受け入れ研修も、この現在の職場の雰囲気作りに大きな役割を果たした重要なポイントであった。また、取組のスタートから、行政や各支援機関とスケジュールに沿って定期的に打ち合わせてきたことでその時々の不安や疑問が解消され、スムーズな受け入れから定着につながったと実感しており、マッチングも定着の大きなポイントであり、そこも関係機関との関わりの大切さを感じたとのことであった。

4名が、職場に溶け込み真面目に一生懸命働く姿を見て、「職場を提供することができて本当によかった」との人事担当者の言葉があった。


(2)今後の展望

取材者が特に感じたことは「あたたかい視線」である。採用までにいくつものステップを踏んでいることはもちろんであるが、当事業所の職場全体が、4名との関わりにおいて、なんら気兼ねすることなく「普通に」接している様がうかがえた。人事担当者は、「今では障害というより人間の個性のひとつとして見ている方が大きい」と言う。

取材者自身がこの4名といつ話をしても、職場に対しての不平・不満はまず聞こえてこず、「楽しい」と心からの笑顔で話をしている姿を見れば、当事業所での雰囲気は容易に想像することができる。

彼らが、ハンデを乗り越え、一生懸命働く姿を意識することなく体現していることで周りが刺激され、職場に良い影響が生まれたとのことである。また、彼らがいつも大きな声で明るく挨拶する姿が、職場の風土を活性化し、雰囲気を明るくさせているという。

今回の経験を活かして、当事業所の他の部署でも障害者雇用が進み、「どの属性の人も働きやすい環境を作る」職場が広がっていくことを期待したい。

執筆者: 社会福祉法人若楠  障害者就業・生活支援センターもしもしネット
就業支援員  小川  まり
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 アンケート入力画面へ
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