山下医科器械株式会社  佐賀支社

4. 課題と今後の展望

汎用性発達障害の特徴として、コミュニケーションの困難性がある。毎日書いている日報に「○○さんの声がうるさかった」、「○○さんがドアを開けっ放しにしていた」など、他人の行動に対して当人が気になった事柄を書いていることがある。そんなときは「その状況で考えられる他人の行動」について、理解できるように説明を行っており、納得できない表情のまま話しが終わったときには、その都度根気強く対応を行っている。

業務の中で、現在もまだ困難なものが「電話対応」である。言葉がスムーズにすらすら出ないため、電話対応は難しい状況である。しかし今のところそれは仕事の支障にはなっておらず問題はない。

当事業所で障害者を受入れてからまだ2年半であり、実績としては浅いが、初めての障害者雇用が大変順調であったため、今後の障害者雇用についても機会があればぜひ受け入れたいと積極的な姿勢である。ただ仕事の内容は限られており、どうしても伝票処理や品物のチェックという事務的な内容が主な業務になってくる。そのため当事業所の規模からみて何人も受入が可能であるという状況ではない。また、当事業所の構造から、雇用できる障害者(障害種別)にある程度の制約もある。

当事業所が抱えている人的課題(作業量)と構造上の制約を考えると、今の時点で考えられる今後の展望としては「定着(長期継続雇用)」であろう。

ただ、全社的な取組としては更なる障害者雇用の拡大が期待できる。今後は多様なノウハウを蓄積して、それを定着に結びつけていくことを期待したい。

執筆者: 佐賀女子短期大学  健康福祉学科
介護福祉専攻  講師  前山  由香里
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