株式会社コーリツ

2. 知的障害者雇用の始まりから現在までの経緯

(1)知的障害者雇用の始まり

当社の知的障害者雇用は、平成12年(2000)年下期、障害者就労支援機関から依頼があり1名の知的障害のある男性を受け入れたことが始まりで、彼にどのように接すれば良いか全く分からない中、毎日が試行錯誤の連続であったことが思い出される。

入社当初は、支援機関のジョブコーチに2日に一度は足を運んでもらい、指導の仕方を見せていただいたり、指導技術のノウハウを助言してもらいながら、少しずつ指導する側の意識を改善していった。しかし、この年、都合2名の知的障害者の雇用をしているが、残念ながら1名は早期に退職してしまった。


(2)現在に至るまでの経緯

最初に雇用した彼は、基本的な生活習慣や社会性が多少苦手なだけで、つまずきが出た時は、基本に戻って丁寧にゆっくりと具体的に指導することで解決に至った経緯があった。それがやがて生活面での自信となり、仕事に対する責任感も生まれてきたことが我々の喜びにもなった。また、あいさつを欠かさないことの指導や、休憩時間や終業後にコーヒーを飲みながら話し合うことなどを続け、仕事を間違えたときは、なぜ間違えたのか、解決するまで一緒に考えて解決していく手助けを続けていった。

定着までに時間はかかるが、目を見て指導すれば、きちんと仕事を覚える。仕事に対する集中力はすばらしいものがあった。

作業の中には、障害のない者でもかなわない部分もあるので、そういう能力を見出し、覚えるまでは気長に教えてあげるとどんどん成長し、それが仕事に反映されていくことが分かった。

冷静に考えると、変化/成長ではなくて、本来持っていたものが環境によって表に出たと考える方が正しいと思う。つまり、普通に考え普通に接すれば良い訳である(障害のない者/障害のある者の区別自体の方が適当ではないかもしれない)。

当社は、最初雇用した1名に全精力を傾けて、支援機関の指導を仰ぎ継続してきたことが現在に繋がったのではないかと思う。初めの一歩を苦労と考えていれば、現在の雇用状態にはなっていないと思う。

受け手側(企業)の自然体での考えや行動が、必ずや彼らに通じて、力強い戦力になると、今は確信している。以降の障害者雇用は多少の変化を伴いながらも、周囲の理解と協力で継続的に雇用することができるまでに至った。


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