株式会社ナカシン冷食

3. 取組の内容

(1)採用

当社では、近隣の養護学校などから知的障害のある生徒の職場実習を積極的に受け入れている。

障害者の採用に当たって、新卒採用に関しては、管轄の公共職業安定所だけではなく、学校との連絡を密に行なっている。過去の採用実績、職場実習の受入れ等を通して築き上げた関係性が活きてくる。

新卒以外の採用ももちろんあり、欠員を補充する場合、製造ラインの増設に伴う増員の場合などである。


(2)社内のトラブル解決

知的障害者の場合、往々にして、コミュニケーションが取りにくい。互いの表現(意思)と理解の仕方にギャップが大きく、それがなかなか埋められないというところにトラブルが起きやすい。

現場に何か問題があってトラブルが起きたとすれば、その理由は現場自身が一番よく分かっている。だから、同社では小さなトラブルは自分たち(=その現場で働く者たち)で片づけていくようにさせているという。

言い換えれば、現場の仕事は現場が最もよくわかっているのだから、障害者の就労に伴うトラブルが起きた場合、基本的にはそれぞれの現場で解決させるということになるが、決して放任しているわけでなく、現場を信じているのである。これらは障害者雇用に対する自信、今後も障害者雇用を継続していくという強い意思の表れであることに間違いない。


(3)周囲の協力体制によるトラブル解決

出社してこなくなるようなトラブルがある。これらは私生活でのトラブルが原因であることも少なくない。そうすると、どうしても生活に立ち入らざるを得ない場面も出てくる。その場合、自分たちだけで解決を図ろうとせず、障害者の親や家族、養護学校の教諭、ジョブコーチなど周囲に助けを求めて、みんなで力を合わせて解決策を探っていくようにしている。

例えば、知的障害者の判断能力が不十分であることに目を付け、言葉巧みに取り入って信用させ、「友達」の座に収まった者が、ことあるごとに知的障害者の元を訪れては飲食を繰り返す。もちろん、費用は全額、知的障害者に負担させる。いわば「たかり」である。そのうち、この者は自分の仲間とともに知的障害者を訪ね、たかりを重ねるようになった。それと並行して、知的障害者の私生活は乱れ、そのうち欠勤を繰り返すようになった。

心配した会社側が知的障害者宅を訪問し事態が発覚した。会社側は騙されていることを必死に伝えようとするが、耳障りのいいことばかりを囁かれて籠絡されてしまっている知的障害者は貸す耳を持たない。このような場合には、先述したように周囲を巻き込んでその助けを借りて解決に取り組むことになる。


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