障害者助成金活用事例  No.124

職場介助者の配置により、相談窓口における迅速な対応及び豊富な情報の提供を実現


1. 課題

(1)事業所概要

特定非営利活動法人神戸アイライト協会は、視覚障害の方を支援するため、平成11(1999)年に神戸市で発足した。平成14(2002)年に通所事業を開始し、平成21(2009)年に「視覚障害者活動センター  アイライト新神戸」、「ITハンドファーム」を開設した。

また平成20(2008)年、神戸市からも視覚障害専門相談事業を受託し、視覚障害・ロービジョン(手帳をもっていない人、病気で治療中の人を含む)に関わる医療・福祉施設との連携を図りながら各種の相談に対応している。特に相談用に「ロービジョンルーム」を開設し便利な日常生活支援用具を多数紹介している。他にも、訪問による歩行指導、通所講習、講師派遣・ガイドボランティア派遣を含め、視覚障害者のサポート活動において不可欠な役割を担っている。


(2)雇用の経緯と課題

特定非営利活動法人神戸アイライト協会では、更なる視覚障害者へのサービス提供を展開すべく、行政からの機能訓練委託に係る業務に参画するため、看護師の有資格者が必要となり、人材を求めることとなった。

対象者(視覚障害者)Aさんは、当初、相談窓口を訪れた視覚障害者のひとりであり、当事業所に補助具の購入などを含めて来所したこともあった。看護師の資格を保有していたため、募集期間に面接を経て採用に至った。

Aさんの業務は、来所者の大半を占める中途の視覚障害者に対して、視覚機能の障害を持ったことに対するメンタルケアをはじめ、今後の生活全般、基本的な日常生活の送り方、就職に係ること、余暇の過ごし方まで多種多様な相談にも対応する相談員として、窓口で対応することと相談記録の作成及び整理である。

来所者は日々まちまちではあるが、電話での予約の他に急な来所も少なくはなく、このような来所者に対してAさんは視覚障害を持った自身の経験や読み上げソフトがインストールされたパソコン検索を用いて情報提供を行っている。

しかし、Aさんのパソコン検索による情報提供は、時間をかければ可能であったが、いかに迅速に対応するかという点で課題があった。例えば、就職に係る相談を受けるときに、読み上げソフトではハローワークの求人情報の抽出には相当に時間を要する。

「受託業務の遂行・継続に対しては、来所者のサービス満足度を向上させることは重要である。相談者が来所したその場で、何らかの有益な回答や情報の提供が必要である。Aさんの業務を継続する上で、どのようにすればよりスピーディーな対処ができるか模索していた。


2. 課題解決の取り組み

Aさんの迅速な情報検索を実現するため、「職場介助者の配置助成金」を活用し、介助者Bさんを雇用した。Bさんの業務は、窓口で対応するAさんの指示に従って情報の検索と提供のサポートを行う。具体的にはAさんが来所者から求められた相談事項の回答に資する情報を検索する際に、端末の検索画面を読み上げて補助することである。これにより大幅な時間短縮につながっている。さらに、比較のためのページ移動も容易となり、読み上げソフトでは見落としがちな細かなリンク先などに気付くことで、提供する情報の質が向上するとともに分量も増加している。

また、事業所には、拡大読書器等の日常生活支援用具類が多数展示されており、Aさんが来所者に紹介したい用具をBさんが陳列棚から即座に選択して手渡している。このことにより、Aさんは来所者に対し用具の使い方の説明や指導をスムーズに続けることができている。


3. 取り組みの効果

今般、「職場介助者の配置助成金」を活用し、介助者を配置することで、当初の課題であった窓口対応の迅速化を実現したほか、視覚障害を持つAさんだけでは、即答が困難であったことについても、豊富な情報を相談者に提供することが可能となった。

Aさんは「難しい課題であるが、今後は、就労についての相談にも一層力を入れていきたい」と語っている。

このように障害を持つAさんが、介助者のサポートにより意欲的かつ堅実に就労している状況は、今後の雇用の促進にとっても説得力のある実例といえる。


4. 活用した助成金

障害者介助等助成金(職場介助者の配置)


障害者助成金活用事例  No.124

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協力事業所:特定非営利活動法人  神戸アイライト協会
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