障害者助成金活用事例  No.125

手話通訳担当者を通して、職場内コミュニケーションの円滑化を図る!


1. 課題

(1)事業所の概要、対象障害者の障害特性や従事する業務内容

当社は、障害者雇用の一層の促進を図るため、平成18年12月に設立された株式会社千葉銀行の100%出資の特例子会社である。

発足当初の陣容は、身体障害社員6名(うち聴覚障害3名)、知的障害社員1名と銀行からの出向者2名の合計9名であったが、現在は業容拡大に伴い、身体障害社員12名(うち聴覚障害7名)、知的障害社員12名と銀行からの出向者等10名の合計34名となっている(平成26年6月1日現在)。

主な業務内容は、


  • ①バーコード入金伝票作成業務
  • ②名刺作成業務
  • ③手形・小切手帳作成業務
  • ④ゴム印作成業務
  • ⑤印鑑登録業務
  • ⑥送金データ入力業務
  • ⑦預金取引履歴調査業務
  • ⑧発送業務

となっており、千葉銀行からの業務受託が中心である。


(2)対象者の雇用に当たって、事業所が抱えていた具体的な課題

当初は、千葉銀行での雇用実績や経験も踏まえ、身体・聴覚障害社員を中心に業務を行ってきたが、知的障害者の障害特性を考慮し、知的障害者の雇用拡大を推進してきた。そうした中で、聴覚障害社員と知的障害社員との間に職場環境におけるズレが徐々に顕在化しはじめ、双方がギクシャクした関係になりつつあった。

聴覚障害社員は、知的障害社員の障害特性をなかなか理解することができずにいた。例えば知的障害社員がお客様に挨拶ができないことを捉えて「マナーが悪い」と考えてしまったりすることがあった。

また、知的障害社員は、聴覚障害社員と言葉での意思伝達ができにくいため、机の上のボールペンを持ち主に無断で使用するなどして不興をかうなど、うまくコミュニケーションが取れないことがたびたび見られた。


2. 課題解決の工夫・取り組み

上記の課題を解決するために、事業所が行った具体的な取組みとして、まずは、聴覚障害社員が知的障害者の障害特性に関する理解を深めてもらうために、コミュニケーションと職場でのマナーについての勉強会や、障害のある社員同士のコミュニケーションを図ることを目的として、コミュニケーションを良くするためにはどうすればよいかというテーマで意見交換会を実施した。意見交換会では聴覚障害社員が各自知的障害に対する考え方を発表してもらい、相互理解を深めていった。

また、こうした勉強会や意見交換会は1回で終わることなく、以降も随時、業務上の改善点も含め様々なテーマで取り組み、コミュニケーションの円滑化に努めている。こうした勉強会や意見交換会での意見交換や質疑応答については、手話通訳者に同時通訳をしてもらった。その結果話し合いを円滑に進めることができた。


3. 取り組みの効果

(1)助成金活用の効果(活用前と活用後)

①活用前

従来の勉強会は、業務に関する説明が中心であったため、事前に資料を用意し、聴覚障害社員に配付してから説明を行っていた。聴覚障害社員から質問があった場合は、管理者がその場で手話やホワイトボードを使って説明していたが、細かな説明や微妙なニュアンスを伝えることは大変難しかった。


②活用後

障害のある社員同士のコミュニケーションを図ることを目的とした意見交換会の場合は、事前に資料などを準備しておくことができないため、手話通訳者による同時通訳が非常に役に立った。

聴覚障害社員が微妙なニュアンスを含め知的障害に対する自分の意見や知的障害社員への率直な気持ちを伝えるために、手話通訳者に通訳してもらうことは最良の方法であった。


4. 活用した助成金

(1)活用した助成金、所要費用、助成金受領額(直近分)について

・活用した助成金   障害者介助等助成金(手話通訳担当者の委嘱助成金)
・所要費用   20,000円
・助成金受領額(直近分)   15,000円

(勉強会の風景1)
(勉強会の風景1)
(勉強会の風景2)
(勉強会の風景2)


協力事業所:ちばぎんハートフル株式会社
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