障害者助成金活用事例  No.132

障害特性に合わせたプラスチック加工機導入により雇用継続ができた例


1. 課題

株式会社桑原は富山県富山市においてプラスチック加工業を営み、納入先の仕様に合わせ加工品を生産している。常用雇用労働者数は47名、内6名が障害者(身体障害者5名、知的障害者1名)である(平成26年3月現在)。

助成金の対象者は知的障害者で平成24年3月に採用された。当初は耐電圧試験機を使用する作業(電機部品をプレスに嵌め込みボタンを押す)に従事していたが、対象者は単純に同じことを繰り返す作業はできるものの、簡単であっても判断が伴う作業となると混乱し、作業が進まなくなることがあった。また、納入先からの現場視察の際には、当該納入先への加工品は障害者に担当させないで欲しい、との強い要望があった。更に、この作業は1日の勤務時間に満たない作業量であったため、対象者は短時間労働者としていた。

そのため、他の業務(ベアリング検査業務)に従事させたが、対象者では検査品の合否の判断ができないことがわかった。対象者は健康上の問題はないが、このまま当社で雇用を継続するには、判断力が不要で安全に作業ができ、充分な作業量が確保できる単純業務を割り当てる必要があった。


2. 課題解決の工夫・取り組み

上記の課題に対応するためには別の作業への転換が必要となるが、当社ではプラグゲート加工業務がこれに該当した。プラグゲート加工とはリューターという加工冶具を使い、微調整をしながら研磨し加工品とするもので判断力を要し、リューターが高速回転するので危険を伴う作業である。

そこで、対象者の障害特性を考慮して、自動的に適切な状態で研磨できるプラスチック加工機を特別に設計し(*)、導入することで、判断力が不要でかつ安全な作業を行うことができる様に工夫した。

具体的にはプラグを型に置く→フタを閉める→ボタンを押す→仕上がったプラグを箱に入れる→プラグを型に置くという作業を繰り返していくことである。

(*)加工前のプラグを専用のゲージにセットし、本設備に入れて加工するよう設計


3. 取り組みの効果

これまでの設備では、プラグゲート加工作業を手作業で行っていて、確認という判断の要素とリューターという回転治具を使用することによる危険性があったが、導入した設備によりこのような判断が不要で安全な作業が可能となった。また、このプラグゲート加工品は1日8時間作業を行っても充分な受注が期待できるため、フルタイムでの雇用に切り替え、本人の社会的な自立を促し雇用を継続することができた、と評価している。


4. 活用した助成金

第1種作業施設設置等助成金(作業設備)

所要費用  1,029千円    助成金受給額    686千円


事業所外観
事業所外観

作業設備
作業設備

作業風景1
作業風景1

作業風景2
作業風景2


協力事業所:株式会社桑原
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 アンケート入力画面へ
障害者雇用事例リファレンスサービス